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ぜんぶ冷たくなくてもいい。夏の食卓に「温かい一品」を足す工夫


暑い日が続くと、食卓に並ぶものが自然と冷たいものばかりになっていく——そんな経験はありませんか。冷やし麺に冷ややっこ、よく冷えたサラダ。どれもこの季節にうれしいメニューです。ただ、それが何日も続くと、なんとなく食卓が単調に感じられることもあるかもしれません。

今回は、冷たいものを我慢するのではなく、そこに少しだけ「温かい一品」を足してみるという、夏の食卓の組み立て方についてお話しします。

 

夏の食卓、気づけば冷たいものばかり

「今日もそうめんでいいか」が続く季節

朝から気温が高い日は、火を使うのもおっくうになります。買い物に出るのも一苦労で、結局いちばん手軽なものに落ち着く。「今日もそうめんでいいか」が三日、四日と続いていく。これはこの季節の、ごく自然な流れだと思います。

手軽なものに頼るのは、暑さのなかで日々の食事を回していくための立派な工夫でもあります。まずはそこを責めないところから始めたいですね。

 

冷たいものが悪いわけじゃない。「偏りすぎない」だけでいい

全部やめなくていい。ひとつだけ混ぜてみる

冷たいものを食べること自体に問題があるわけではありません。ただ、冷たい麺や冷菜など似たメニューが続くと、献立が単調になりやすいものです。とはいえ「明日から全部温かいものに」と考えると、途端にハードルが上がってしまいます。

おすすめしたいのは、一食のなかにひとつだけ温かいものを混ぜてみる、という考え方です。冷しゃぶに温かい汁物を添える。冷たい麺の日に、小さなスープをひとつ置く。冷たい主菜に温かい汁物を添えると、味や温度に変化がつき、食卓にもメリハリが生まれます。

 

暑い日でも重くならない、軽い一品のつくり方

夏の「温かいもの」は、さらっとしたもので十分

「温かい一品」というと、煮込みや鍋のようなしっかりした料理を思い浮かべるかもしれません。でも夏場は、もっと軽いもので十分です。春雨を入れたスープ、溶き卵と夏野菜のスープ、だしをかけただけの一品。さらっと食べられるものなら、暑い日でも無理なく食卓に並びます。

夏の温かい一品は、味つけも軽やかに。素材やだしの旨みを生かせば、調味料を重ねすぎなくても、まとまりのある味に仕上げやすくなります。

管理栄養士から、ひとつ提案

そのうえで、管理栄養士の立場からひとつお伝えしたいことがあります。軽いスープを手早く作りたいとき、頼りになるのは「ベースになるだし」です。なかでも、骨からじっくり煮出したボーンブロスは、素材そのものの旨みとコクがはっきりしているのが特徴。味の土台をつくりやすく、調味料の量も料理に合わせて加減できます。

選ぶときは、料理への使いやすさを重視するなら、味つけされていないタイプを選ぶのもひとつです。自分で塩分や味の濃さを調整しやすく、スープだけでなく、春雨や雑炊、麺のつゆのベースにも応用できます。ひとつ常備しておくと、「あと一品」に困ったときの選択肢が増えるはずです。

 

夏の食卓は、ちょっとした足し算で変わる

毎食きちんと、と考える必要はありません。週に何度か、冷たいものの横に温かいものをひとつ足してみる。それだけで食卓の表情は変わりますし、献立を考えるときの引き出しも少し増えます。

暑さのピークは、もう少し続きます。今日の食卓に、ひとつだけ足してみませんか。

管理栄養士・料理家 ひろのさおり

 

 

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